MSDポーズ改善〜セルフ自立パーツ(ひとまず最終回)
【!閲覧注意!】ドールの全裸およびバラバラ写真が多用されています
【!注意!】ドールを分解→再組み立てする方法については記載していません。記事を参考にされる際は適切な資料を参照、適切な道具を揃えた上で取り組んでください。ボークス社のドールの場合「こまめのちょこっとカスタムレッスン1」という書籍が公式情報です。
前回の記事( MSDポーズ改善〜キャストドールに針金を仕込む〜 - みずさばべっこう )の最後で
「オーダーシートに書かれていたあるオプションの差」
と書きました。
そうです、基本的にオーダー時のみに着けられる「自立パーツ(5000円)」のことです。私はこの記事で身体をいじってる(言い方が…)MSDの他にSDMもフルチョイスしてまして、その時にこのオプションを選んでいたようです。オーダーシートのコピーを取っていなかったので完全に忘れていました。
で、自立パーツとはなんぞやと言うと、股関節と肩、首の関節受け部分に貼られた革のことを指すようです。テンションゴムによって強く引っ張られ関節が押さえられていても、すべすべとしたキャストどうしでは関節が滑って保持できないところを、革で摩擦係数を増やして(滑りにくくして)あげるということのようです。この仕組みなので、この先ゴムが緩んでしまうと関節を抑える力が弱まって、自立パーツがあっても自立しづらくなることが考えられます。つまり定期的なゴム替えは必要なようです。
すでにお手元にいるSDの場合、京都の「天使の里」への持ち込みのみで施工してくださるメニューだそうです。
そうです京都まで行く必要があるんです。費用もそうなんですが、諸事情から家を一日単位では空けられないため、これは事実上詰んだと思いました。
「立つのは苦手でも座れば良いではないか」
(いきなり衝撃画像を出さないためのワンクッション)
ですが、SDMの関節受け部分を眺めて
股関節と
肩と
首の三箇所…
これ、自力で貼ればなんとかなるのでは?
という無謀な思いつきから、MSDポーズ保持三部作を締めくくるカスタムに取り組むことになりました。結論から言うと成功しているので、安心してご覧ください。
いろいろ参考にするにあたって、MSDとSDMで身体の違いがないかを確認するためざっくり見ることに(ノーマル肌がMSD、ホワイト肌がSDM)
前
後
座り
体型の違いとしては胴体の分割部分が異なります。なるほど、MSDは上体がくにゃっとしがちだと思いましたが、こんなところに理由が。SDMは腰に近いところが曲がるので違和感が少なかったという理由のようですね。
ただ、今回セルフエステする股関節と肩と首に違いはなかったので、このまま進めました。
セルフエステ前のMSDは座り方も不安定。全裸なので「ズボンの布がたまる」という要因もありません。これが改善すると思うとやる気が充分になりました。
必要な道具は
・革ハギレ(片面が適度に毛羽立っていて薄く柔らかい)
・革用ハサミ
・セメダインX2
すべてユザワヤで揃いました。
革ハギレはこのくらいのサイズで500円ほど。マットの四角1マスが1cmなので、1枚で全箇所自立パーツ貼り付けに足ります。
そして、キャストに悪影響でない接着剤を探していたら、こちらに
http://wikiwiki.jp/momo/?%A4%E8%A4%AF%A4%A2%A4%EB%BC%C1%CC%E4%A1%A1%A5%DC%A5%C7%A5%A3%CA%D4
「頭部シュピットの磁石が外れたときにはセメダインX2を使うと良いとボークスのスタッフさんにアドバイスがもらえた」旨の記述がみつかりました。革の適度な毛羽に悪影響がなければこれでいこう!と思いました。で、練習も兼ねて試したのが
プラスチック素材でかつ、関節受け口と形の似ている、ダイソーの計量スプーンでした。
白いスプーンに白い革で見づらいですが、革の毛羽もきちんと残り、ズレずに接着できました。勝ったな…とゲンドウポーズをしつつ、手早く、しかし位置関係がゴチャゴチャにならないようにMSDをばらしていきます。
(分解した身体を置いておくスペースは、作業で触らない位置に別途合ったほうがいいので、広めに場所を取ったほうがいいですね。私は同じ机の奥のほうに身体を置いて、作業スペースを手前に確保しました)
革ハギレは2枚買いましたが、そもそもノーマル肌で黄変も進んでいる(らしい)MSDには黄色がかった革が合いそうです。
古い服を切った布を関節に押し付けて、こんな形かなとちょこちょこ切って型紙代わりに。
最終的にこの形に。ピッタリハマります。
説明書通り、接着面両方(関節受け口と革のスベスベした面)にセメダインX2を塗ります。(付属のヘラがもったいなかったので、アイスクリームスプーンの柄で塗ってます)
これも説明書どおり、仮にくっついたあとは圧着します。こんな時も丸みのある計量スプーンが便利。
無事に股関節が自立パーツ(もどき)つきに。
同じ要領で肩も
首も
ついでに、胴も、せっかくのMSDの身体の長所である「上体をひねる」ことができるので、撮影時にここも保持したいよねということで革を貼りました。胸側が関節受けになります。
そして、セメダインX2の説明書通り、定着まで36時間ほど放置します(ほんとは24〜48なので24時間でよかったんですが、触る時間がもらえなかったので)
わかりやすいように全裸です。上体ひねってもおけるし、まっすぐ立ってもくにゃっとしない!
あと、脚を広めに開いて上体を前かがみ気味にしないとないと自立しなかったのが、こんなに狭くてもOKになりました。
(↑取り付け前の自立)
(↑2つ 取り付け後の自立)
MSDポーズ改善カスタム三部作結論として
・腕と脚に針金を仕込むと「腕と脚の」ポーズ保持力は増す
・自立に関しては関節受けの滑りを悪くすることが一番良い(KIPSでも、体内に迷子にならない扱いができる方ならOKだと思います)
・ポーズ保持力と自立力は別のパラメータなので別々の伸ばし方ができる(両方伸びる方法もある)
・悪いことは言わないからオーダー時に自立パーツ貼ってもらうのオススメです、ドールの身体がダメになったら、とか考えたり、革をはみ出さないように切るのもそうだし、2日バラバラで遊べないしめっちゃしんどかった
この4つを得ました。
あと自立超得意なMSD!
剥いてブログに載せてすまんかった、ただ君のおかげで、いろんなキャストドールさんが自立得意になるかもしれないからね。ありがとうね。
読んでいただいた皆様もありがとうございました。